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東京。主要な街に人が密集しているせいか狭い所だと考えていたけど、やっぱり狭いだろう。ライトが常に何処かで点いていることに落ち着かないか安心するかで測る心の波。狭い話だ。

とある小説の、影響を受けているのか、そもそもその小説が語っているラインと同じラインを私が生きているだけなのか分からないけれど、とにかく所々似ているせいで頻繁に思い出すそのとある小説。仮にもし、このままその小説と同じラインをいったら、私も自ら死ぬのだろうか。一人になった時に。体一つになった時に。

昔、飛び降り自殺をした同級生の名前を思い出すが、彼女の生前に何もしなかった私は感傷に浸る権利を持たない。葬儀ではたくさんの同級生が涙していたけれど、私はあの時、私は泣いてはならないと思っていた。私は生前の彼女に何もしなかった。何もしなかった私が彼女が死んだから泣くというのは、また彼女に何もしないのと同じような気がした。むしろ、彼女を傷付ける行為にさえ思えた。こんな風に言うと、何だか随分とご立派な態度で矛盾したことを言っているようにも感じるけれど、これは私個人の、殆ど懺悔と言っていい。あの時も今もそうだ。何をしていたにせよ何をしなかったにせよ、私はひどい罪を犯した。

生きることは求めることだと知ってから、死を白でイメージするようになった。生活は黒だ。呼吸も食事も排泄も生殖行為も全て。私はだから今も真っ黒だ。ただ生まれたばかりの子どもは、白だと思う。白のイメージを持っている。触るともっとわかる。ああ白い、なんて白いんだろうと。しかし次第に真っ黒になって、けれども白に還っていく。不思議な道筋が一本、唯一全ての人間に通っている道筋が一本、あるような気がしてくる。



冷たいミルクティーは布団の中で飲んだ方が、美味い。