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鈴虫の声はまだ耳に懐かない。昼間、公園へ出向けば今年最期の蝉が鳴いているし、街へ出れば肌を露出した女性もまだまだ少なくない。それでも夏は終わった。あともう少しで、切なくも落ち着いた空気が流れ出す。

秋が好きだ。以前にも書いたような気がするがそれは生まれ月だからか、金木犀に並々ならぬ思い入れがあるからか、体質に合っているからなのか。秋は何より色が好い。歩く人々の服の色も、植物たちの色も、空の色もビルとビルの隙間から見える夕日の色も、どの季節より一番落ち着くと思う。今年の秋は穏やかに過ごしたいなと思うけど、どうかな。大きく変われなくても、一先ずでも、穏やかに過ごしたいな。

鬱屈した期間を抜け出した途端、苛々期間に入ってしまって頭を抱えている。馬鹿みたいな話だけどこれが結構しんどい。薬や酒で紛らわすことも深夜にしか叶わないけれど、例えば悲しいとか苦しいとかまして死にたいだとかは、言いたくないしもう言ってはいけないと思ってる。辛いのは私の脳味噌のせいで、私にはそれでも絶対的な幸せの存在があって、それでまだ何を嘆いていいというのだろう。いっそ泣いてしまいたいと思っても、泣きたくない私の目から涙は出ない。

先日、東京おもちゃ美術館というところへ息子と二人で行ってきた。非常に楽しかったが、帰りは私一人何故かへろへろになっていた。鉄分鉄分。血が足りないんだ。そうだ私に血をくれ肉をくれ。



お父さんに鉄分のタブレットを頼みました。